車を走らせた分だけ税金がかかる!?
本日は、ちょっと趣向を変えて、クルマにかかる税金について見ていきたいと思います。
自動車にはこんなに税金がかかる!?
皆さんは、お持ちのクルマに1年間にかかる税金をご存じでしょうか?
じつは、日本自動車連盟(通称JAF)のツイッターアカウントが、こんな投稿をしました。
「自動車税を含めガソリン税・消費税などで乗用車には毎年約11.57万円の税金が課せられています
生活必需品なのに、こんなにかかるなんて
こんなの過重で負担すぎます
補助金ではなく、抜本的な見直しを」
何と、年間10万円以上の税金が課されているんですね。
JAFが示した「毎年約11.57万円」とは、自動車税3万6千円、車検時にかかる自動車重量税の1年当たりの税額1万2300円、それに年間ガソリン使用量を1000リットルとした揮発油税・地方揮発油税・消費税の6万7400円がその内訳となるようです。
自動車には二重に税金が課されている!?
自動車業界は、毎年のように自動車税制の抜本的な見直しを求めています。
例えば、車両重量に応じて課税される自動車重量税は、1960年代に自動車の普及が進んだことを受け、道路整備に充当する「道路特定財源」として導入されました。
しかし、2009年度税制改正で道路特定財源が一般財源化したため、もはや自動車重量税は課税根拠がありません。
また、排気量に応じて課税される自動車税とこの自動車重量税は、ともに自動車を「保有」することに対して掛けられる似通った趣旨の税金で、二重課税の状態となっています。
自動車を走らせるほど税金がかかる!?
自動車を持たざるを得ない地方の現状
このような状況では、クルマを持ちたくない若者が増えるのも当然でしょう。
最近では、必要なときだけレンタカーやカーシェアを利用する人も増えていますよね。
しかし、クルマがなくても暮らせる都心部なら良いのですが、公共交通機関が大都市ほど整備されていない地方都市では、クルマはなくてはならない生活の足です。
一家に1台どころか、一人に1台が当たり前の地域も少なくありません。
そのような生活必需品に対して、1台ごとに年間10万円以上の税金が課されているのですから、過重な負担に不満の声があがるのも当然かもしれませんね。
密かに議論されている「走行税」とは?
ところが、レンタカーやカーシェアを利用している層にも、新たな税金が課される可能性があるのです。
2018年度税制改正大綱では、クルマ税制の見直しをめぐる議論のなかで、走行距離に応じて課税する「走行税」の導入について触れています。
「そんなバカな!?」という感想を持つ人も多いかもしれませんが、エコカーを買う人が増えて自動車関連の税収が先細りになっていくことに加え、レンタカーやカーシェアで済ませる若年層が増えているのですから、国も何とかして税金を・・・と考えているのでしょう。
本日のまとめ
いかがだったでしょうか?
本日お話しした「走行税」については、その後の議論は具体化していないものの、2022年度税制改正大綱にも「中長期的な視点に立って検討を行う」と記載されていて、立ち消えになったわけではないようです。
近い将来、「クルマ所有者は重負担、所有者じゃなくても重負担」となる日が来るかもしれませんね。