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インボイス制度の導入で免税事業者はどうなる?!

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2022.03.18

本日は、いよいよ来年の10月に迫った「インボイス制度」についてお話ししたいと思います。

免税事業者は取引から締め出される!?

インボイス制度の概要

メルマガ会員の皆様はすでにご覧になったかもしれませんが、インボイス制度の概要について知りたい方は、以下の動画を参考にしてください。


インボイスの登録には課税事業者になることが必要

「請求書の様式を変えなきゃいけないんだ。面倒くさいな。」くらいにしか思っていない方、もしかしたら大変なことになるかもしれません。

消費税のインボイス制度では、免税事業者からの仕入れについては税額控除ができなくなります。

その影響で、制度導入後は免税事業者が取引から締め出されてしまう可能性があるのです。

なぜ免税事業者からの仕入れには税額控除が使えなくなるのでしょうか?

2023年10月1日から導入されるインボイス制度のもとでは、原則として仕入先から受け取った「適格請求書等(インボイス)」の保存をもってのみ、支払った分の消費税を控除できることになります。

インボイスには「登録番号」の記載が必要ですが、免税事業者は番号の登録申請ができないため、課税事業者に転換する必要があるのです。

つまり、免税事業者のままでは、取引の相手方が仕入れについて税額控除を行うための請求書を発行することができません。

「余計な税金を払うことになるくらいなら、免税事業者との付き合いはやめようかな・・・」と考える事業者が続出したとしても、不思議ではないでしょう。

免税事業者の悲喜こもごも

課税事業者への転換は簡単ではない!?

国は免税事業者に課税事業者への転換を促していますが、簡単な話ではありません。

免税事業者が課税事業者に転換する場合には、じつにたくさんの課題があるのです。

たとえば・・・

・制度が複雑で事務負担に対応できない
・景気の先行きが不透明で売上が確保できるかわからない
・資金繰りが厳しい
・価格転嫁が難しい
・税理士等への依頼費用が負担となる

などなど。

課税事業者への転換はお金がかかる!?

免税事業者は、年間の課税売上高が1千万円以下の事業者なので、基本的には規模の小さな事業者たちです。

「免税事業者は相手から消費税を取るくせに、消費税を納めていないじゃないか!」みたいな言われ方をすることもありますが、実際はそんな単純な話ではありません。

商取引上で立場の弱い受注側になりやすい免税事業者は、儲かった分を商品価格から実質的に差し引くことで、価格競争力を確保しているのです。

また、税理士等への依頼費用も増えるかもしれません。

昨今の会計ソフトの進化により、小さな規模の事業者であれば自分で確定申告をすることは十分可能です。

しかし、消費税の申告となると話は少し違ってきます。

税理士等へ依頼する事業者が増えるかもしれません。

さらに、インボイス制度の導入にあたり、請求書作成システムや受発注システム等の改修が必要になるかもしれません。

制度導入にもコストがかかるのです。

インボイス制度の導入は段階的

2023年10月1日から導入されるインボイス制度ですが、インボイスではない請求書の支払いについて、いきなり「税額控除をすべて認めませんよ!」となるわけではありません。

最初の3年間は80%まで認める、次の3年間は50%まで、それ以降は一切認めない・・・というように、足掛け6年間に渡って段階的に移行するようです。

とはいうものの、支払った消費税の50%や80%しか税額控除が認められないとするのなら、やはりインボイス発行事業者ではない事業者との取引を見合わせようとする事業者は、普通に出てきそうですよね。

本日のまとめ

いかがだったでしょうか?

インボイス制度導入には設備投資が必要になる場面がありますが、その際、小規模事業者持続化補助金やIT導入補助金といった補助金を活用することもできます。

当事務所では補助金申請のサポートもしていますので、補助金の活用をお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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